土曜日, 10月 20, 2007

サンデー48号

ちょうど一年前に、メンバー補充のために新しい派遣社員が来た。
面接で聞いたところでは、前の会社では新入社員にもかかわらず、一人で大変な仕事を任され、周りの年齢層も高く話し相手もいなくて、辛くなって辞めたという。

高専卒で若い(しかもかわいい)のにしっかりした性格の彼を見ていると、こっちが人間として教えを請いたい感じだったのやけど、やっぱり仕事が辛くて辞めるってことは、年相応の心の弱さがあるのかなと思って、ちょっと心配していた。

そして、そんな彼がうちの職場に来て割り当てられた仕事は、バグの出ているプログラムの調査という、地道で孤独な仕事。(一人の仕事を割り当てないよう上司に言っていたのに、いつの間にか決まっていた(怒))

席も配置的に隔離されたような場所やったけど、一応ぼくの隣だったので、早くうち解けてもらおうと思って、初日は意識的に声をかけたりしていた。

翌日の水曜日。
コミュニケーションの一環として(?)毎週来るときに買っているサンデーをあげたらどうかと思い、サンデー読む?と言うと、彼は喜んで受け取ってくれた。

それがなんだか嬉しくて、サンデーを会社に持ってきてあげるのは、毎週の日課(?)になった(自分は電車で読み終えた)。


休 みの日や、旅行に行ったときなど、特別な日以外は、欠かさず持ってきた。そして彼も、ありがとうございます、と言って嬉しそうに読んでいた。はじめの頃、 彼はサンデーを捨てなくて、机の引き出しいっぱいになるまで溜め込んでいた。8冊溜まったから、来てからもう2ヶ月になるんや、早いもんやね、なんて言っ ていた。


ある日、彼の机の引き出しを見てみると、相変わらずたくさんサンデーが詰まっていた。その中に、番号が一つだけ離れた号があった。ナンバーは48号だった。これは何?と彼に聞いてみると、ぼくが初めてあげた号らしい。


なんだか初めてもらったサンデーなんで捨てられなくて・・・・


と彼は言った。なんだか嬉しかった。




彼がこの会社に来てちょうど一年になる。
先週、今でも彼は、最初にあげたサンデーを大切に持ってくれていることを知った。


ぼくの最後の出社日は、10/31の水曜日。

今年のサンデー48号の発売日だ。


初めてあげたサンデーと同じナンバー。偶然に驚く。
これが彼に渡す最後のサンデーになる。


でも、今では、彼は周りとうち解け、持ち前の明るさで楽しそうに仕事をしている。
もうサンデーはもらえないんですね、と寂しがっていたけど。
もう、彼には必要ないだろうな。

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